水素水については、説明の必要もないほど様々な情報、広告があふれています。そのほぼすべてが人工的に水素を充填した“加工水”です。ちょっと乱暴ですが、簡単に言えば“水素ガスを注入した水”。
でも天然水素となるとあまり情報がありません。それもそのはず。ナチュラルミネラルウォーターに天然水素が含まれているというのは、とても希少な“現象”なのです。
SACLAの源泉に天然水素が含まれていることは、国立東京工業大学の研究チームが発見しました。その含有量は0.55ppm。含有量としては微量ですが、この分析結果に研究チームも驚いたとのこと。なぜ天然水素が検出されたのか、予測外の事象だったようです。
SACLAには、ペットボトル入りがありません。温泉水ナチュラルミネラルウォーター「さくらじまのやさしい水」は、すべてBIB(バッグインボックス、Bag in Box)といわれる容器入りです。
SACLAは、天然水素含有、酸化還元電位-390mVのすぐれた抗酸化力のある水です。ところが水素も酸化還元電位も、光や空気(酸素)には弱い。ペットボトルのような透明でむきだしの容器に入れたのでは、すぐに抗酸化力が弱まってしまいます。そこでBIB容器の出番。
BIBは、ダンボール製の外箱の内側にポリエチレン製のバッグが収まっています。このバッグの中に水が入っているので、光は外箱によって遮断されて光による酸化は防げます。酸化のもうひとつの大敵は空気(酸素)。内側のバッグは、空気を遮断するためにポリエチレン素材を二重にして空気による酸化を防いでいるのです。
SACLAスタッフが視察した愛媛県にあるバッグの製造工場の製造工程では、不良品が混じらないように厳密な管理がなされていました。柔らかなプラスチック製のバッグ、小さなピンホールがあるだけで不良品になるのです。日本のものづくりの細かな気遣いが実感されます。
余談ですが、ワイン好きのヘビーユーザーの中にはBIBがおなじみの方もあるかもしれません。3〜5リットルの大容量の輸入ワイン。こうしたワインのBIB容器は、内部のバッグが銀色、これはポリエチレン素材をアルミ蒸着で加工したもの。ワインにとっても酸化は大敵なのです。
そこでアルミニュームの層で透明なポリエチレンを覆うことで光と空気の遮断力を高め、より抗酸化力の強いパッケージにしているのだそうです。
ワインと同じように、ミネラルウォーターのBIBのバッグもアルミ蒸着でもっと抗酸化力が高まるのでは?と期待が高まりますね。
ところが上記の愛媛県の製造工場で聞いたところでは、通常のバッグ製造方法は熱圧着なのにアルミのバッグは接着剤が必要なので水の容器には使えないのだそうです。ワインなどの酒類や調味料にはそれ自体の強い香りがあるので接着剤の匂いに消費者が気づくことはない。
でも、水はどんなものでも溶かす(金属でも岩でも!)最強の溶剤なので、わずかな異物の匂い成分でも溶かし込んでしまうため、接着剤を使うとたちどころにその異臭が水から感じられてしまうというのです。
でも今後、日本のものづくり力で優れた水質の温泉水ナチュラルミネラルウォーターの容器として、よりすぐれた容器が出現するようにSACLAとしても容器メーカーを応援していきます。
温泉学の専門家の松田忠徳博士(札幌国際大学観光学部 前教授)は、かつて連載していた日経新聞の「列島縦断2500湯」でSACLA源泉について次のように紹介しています。
「垂水温泉は凄かった」という前置きにつづけて、「まろやかな湯で肌触りも抜群。シルクの感触といったらいいだろうか。」と。
ここで松田博士が記す“シルクの感触”は、この源泉がpH9.8のアルカリ性であることによってもたらされています。いっぽう、この源泉は硬度1.4という超軟水。マグネシウムやカルシウムなどのミネラル量の少ない水です。硬度が低いほど水の“まろやかさ”が増します。ここでいう“まろやかさ”は、肌触りではなく、味覚のこと。
すると、このブログのタイトル“シルクのようなまろやかさ”どちらのことを言っているの?とわからなくなりそうですね。
そこで水質の特性をそれぞれ探っていくと、たしかに肌触りと味覚の両方の特質を示しているのだなと、少し理屈っぽいひもときになってしまいます。
でも、SACLAスタッフは、この両方の特質が別々のものではないような錯覚を覚えるのです。それは、SACLAをくちに含んだときの感覚。味のまろやかさと水そのもののやわらかい感触が同時に口中で感じ取られ、それがSACLA独特の美味しさを生み出している秘密ではないかと。
“シルクのようなまろやかさ”はSACLAの美味しさをお伝えしたいというスタッフの願いでもあるのです。
錆びると聞いて頭に思い浮かぶのは、鉄の赤錆や、青銅が錆びた緑青色の屋根ではないでしょうか。鉄扉などの赤錆びた風情は趣があって、よく映画などの印象的なシーンに登場します。鉄錆が目に入るだけで、風雨にさらされてきた年月の経過が物語られるからでしょうか。
鉄は、風雨にさらされて、つまり空気(酸素)や水にさらされると、時間経過とともに自然に錆びていきます。これは、空気中の酸素分子や水分中の水分子などと鉄が電気的な反応を起こした結果です。“酸化”とよばれるこの反応は、鉄が水中に沈んでいたり、海風などで塩分が加わったりするとより早く進みます。しかし、これと逆にある種の水の中では、酸化の進行が抑えられる場合があります。
SACLAはまさにそのような、鉄の酸化反応を抑える性質の水です。以下の写真は、実際に一般的な水道水とSACLAに鉄製の新品のクリップを沈めて酸化の進行の様子を撮影したものです。
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