さくら、三題噺

鹿児島市の近郊に吉野公園というところがあります。春、花が満開の時期に青春を謳歌したほの甘い思い出。謳歌は、言い過ぎですが、同級生たちと遠出して愛でた、というだけなのに、なぜかくっきりとした思い出になっています。

ところでソメイヨシノの寿命の話題が少し前には賑やかでしたが、このところあまり耳にしなくなってきました。いま、どうなってるのでしょうね。

パステルピンクの華奢な外見と散り際の良さをウリに世間の同情をよんだのか?とあさましい思いもよぎりますが、案外、ヒトがかしましく言うほどには華奢でもないのではと、桜の生命力を期待したいSACLA社ではあります。

 

日本有数の活火山、桜島の名前の由来はいろいろとあるようです。ブログ子としては、ウィキで見かけた木花咲耶姫命を由来とするのがいいなあと思います。古事記など、神話の時代と言われているものの、最近は、南九州でも古代に属する地層、というより、縄文時代、それも旧石器時代に遡るような地層にいたる発掘がおこなわれて、その世界ではアツい状況のようです。桜島の名前の由来も、それぐらいの時間尺度で考えられたら嬉しい。

桜を眺める人々

桜@皇居

命名といえば、SACLA。ご存知のことと思いますが、この名前でググると、兵庫県にある理研の巨大な研究施設がトップに出てきます。でも、生まれたのはほとんど同じ時期でした。理研の、東京で開かれた一般向けの最初のシンポジウムにブログ子も行ったほど。また、イタリアには、同じ名前の食品メーカーもあるんです。

イタリアのSACLA社のことは調べて知っていましたが、理研の研究施設の名前とおんなじだったのは、びっくり。シンポジウムで名刺交換した研究者の方にSACLAさくらじまのやさしい水をお贈りしたものの、なしのつぶてで、若かりし頃の吉野公園のほの甘い感傷を久々に思い起こさせていただきました。

水素検出の不思議

東京工業大学の地球生命研究所のチームがSACLA源泉で採取した温泉水を分析して、天然の水素が検出されたことについて、じつはいまだになぜ、水素が含まれているのかわかっていません。

地球生命研究所が日本国内の温泉水の調査をしたのは、ウェブサイトの記述や調査に当たった当時の研究者の発言によれば、文字どおり生命の起源を地球内部の火山活動に求めていたのではということがうかがわれます。

その後、弊社から新たな試料を提供して、関連の別の国立研究機関での分析も行われました。これらの分析結果や、データは、口外することを控えてほしいと言われてきました。

ただし、その分析データや画像データは弊社に開示されました。いつか、許されれば公開したいと思っています。

 

このブログは「水素検出の不思議」などとおおげさなタイトルをつけましたが、それは、地下800mのSACLA源泉の地層に由来します。そこは凝灰岩層になっています。

 

一般的なミネラルウォーターのイメージは、ミネラルウォーター業界発祥の地、例えばアルプス山脈の山頂に降った雨が、人間活動に汚染されていない岩石層を滲み降りてくるうちに、

ミネラルを含んだ清冽で無垢な飲料水になっているというものです。このイメージは、いま日本国内のミネラルウォーター業界のマーケティングでも同じように採用されています。

 

ところが、地下から、それも海抜ゼロメートルの地点の地下から湧出してくるミネラルウォーターなどというものは、だれもイメージしてこなかったのです。

東京工業大学地球生命研究所チームは、まったく別の視点、火山活動と生命の起源という視点からこの源泉にアクセスしてきました。さくらじまのやさしい水に、どんな謎があるのか。水素検出の不思議は、次回?ブログでご紹介します。