地球の来し方に想いをはせて

一時期よく耳にしたシンギュラリティ、最近あまり聞かなくなりました。あと数十年後にAI(人工知能)が人間の知能を超えて、その後はいわばAIが人類を支配するかのような予測を語る人々が出てきました。ショッキングな話でしたから世界中で話題になったようですが、反論が相次ぎ「AIが人類を凌駕してこの世界を支配するようなことはあり得ない」という意見に落ち着いたかのようで、胸をなでおろした人々が多いでしょうね。私もその一人です。
コンピュータや通信関連の発展は目覚しいですから、AIや自動運転など、未来予測は相変わらずにぎやかです。でも未来を研究することはあまりあてにならないんじゃない?なんてつっこみをいれたくなりますね。どうしたところで1秒先のこともわからないのがこの世界だよなあ、なんて思うからです。温暖化についても、はたしてこのまま直線的に上昇するのか、数十年後の気温を左右する要素は地球規模、宇宙規模のイベントが他にもありそうです。
こんなときだからこそ、過去に学ぶのがいいんじゃないの?って思いたくなりますね。未来はわからないけれども、過去については手がかりがいっぱい。SACLA源泉もこの地下でどんなことがあってこの素敵な温泉水に恵まれたのか、地球の来し方に想いを馳せるとその謎も少しわかる気がします。続きは、また。

AIの乗り合いタクシー

SACLAの源泉から車で1時間ほど東に走ると志布志湾、太平洋に面した肝付町(きもつきちょう)。幕末の薩摩藩士小松帯刀の本家肝付氏の本拠地だった町。この町の最近のニュースに、AIを活用した乗り合いタクシーの本格運用が始まったとのこと。肝付町は、旧高山町と旧内之浦町が合併して誕生した町ですが、内之浦地区は急速に過疎高齢化がすすみ、公共交通のない孤立した集落が点在。そんな過酷な環境のなかで乗り合いタクシーの運行は、住民の皆さんには嬉しいニュースでしょうね。AI乗り合いタクシーの本格運用は全国の自治体で初の事例のようですが、この町役場はさまざまな新しい取り組みにチャレンジしています。小松帯刀はこの町の生まれではありませんが、肝付氏によって引き継がれてきた文化、精神の土壌があるのかもしれませんね。

肝付町

今春のSACLAベストショット

今年の春、なんだかいつもより花冷えがこたえませんか? 鹿児島の花見名所甲突川で花を愛でながらの一杯をあてこんだ老若男女も、4月第1週は天候に弄ばれていました。そんななか、SACLAブログ子は、場所はちがいますが、この春の花のベストショットを撮れましたのでご紹介。青空に映える花に出会えたことを感謝! ところで、”花を愛でながら一杯をあてこんだ老若男女”などと何気なく書いて、ふと気がついたのですが、かつて”男尊女卑”の筆頭にあげられた我らがサツマ、どうもいまでは、おなごたちが我が物顔に焼酎の杯を重ねるクニに昇格してますね。「焼酎好き!」を公言する(連発する)薩摩おごじょのいかに多いことか。まったく、なげかわ、、、、もとい、なんとかわいいおごじょたち! 先日「ことしも花の下での湯割りはいちだんと美味しかったよ」うれしいメール、もちろん湯割の水は、さくらじまのやさしい水だよ!、と。

錦江湾

さくらじまのやさしい水、SACLAの源泉がある垂水市から見える桜島は、南側斜面です。桜島の写真や、また多くの画家たちが描いてきた風景画もほとんどが南側から見える姿。このブログの写真は、真北からの桜島遠望です。いつも逆光になってしまう北側。写真家、画家泣かせなのです。

さて、桜島。錦江湾の奥まったところの湾の真ん中にあります。わずか百年ほど前までは、その名のとおり「島」だったのに、1903年(大正3年)の大噴火で1ヶ月の間に「島」ではなくなりました。噴出した大量の溶岩で東側の大隅半島と陸続きになりました。

地元では、ほとんどの人が錦江湾と呼ぶこの海。どうやら社会科的には鹿児島湾が正しい?ようですが、錦江湾の名前の由来はじつのところどうなのか。調べがついたらここにちゃんと書きます。

さくら、三題噺

鹿児島市の近郊に吉野公園というところがあります。春、花が満開の時期に青春を謳歌したほの甘い思い出。謳歌は、言い過ぎですが、同級生たちと遠出して愛でた、というだけなのに、なぜかくっきりとした思い出になっています。

ところでソメイヨシノの寿命の話題が少し前には賑やかでしたが、このところあまり耳にしなくなってきました。いま、どうなってるのでしょうね。

パステルピンクの華奢な外見と散り際の良さをウリに世間の同情をよんだのか?とあさましい思いもよぎりますが、案外、ヒトがかしましく言うほどには華奢でもないのではと、桜の生命力を期待したいSACLA社ではあります。

 

日本有数の活火山、桜島の名前の由来はいろいろとあるようです。ブログ子としては、ウィキで見かけた木花咲耶姫命を由来とするのがいいなあと思います。古事記など、神話の時代と言われているものの、最近は、南九州でも古代に属する地層、というより、縄文時代、それも旧石器時代に遡るような地層にいたる発掘がおこなわれて、その世界ではアツい状況のようです。桜島の名前の由来も、それぐらいの時間尺度で考えられたら嬉しい。

桜を眺める人々

桜@皇居

命名といえば、SACLA。ご存知のことと思いますが、この名前でググると、兵庫県にある理研の巨大な研究施設がトップに出てきます。でも、生まれたのはほとんど同じ時期でした。理研の、東京で開かれた一般向けの最初のシンポジウムにブログ子も行ったほど。また、イタリアには、同じ名前の食品メーカーもあるんです。

イタリアのSACLA社のことは調べて知っていましたが、理研の研究施設の名前とおんなじだったのは、びっくり。シンポジウムで名刺交換した研究者の方にSACLAさくらじまのやさしい水をお贈りしたものの、なしのつぶてで、若かりし頃の吉野公園のほの甘い感傷を久々に思い起こさせていただきました。

水素検出の不思議

東京工業大学の地球生命研究所のチームがSACLA源泉で採取した温泉水を分析して、天然の水素が検出されたことについて、じつはいまだになぜ、水素が含まれているのかわかっていません。

地球生命研究所が日本国内の温泉水の調査をしたのは、ウェブサイトの記述や調査に当たった当時の研究者の発言によれば、文字どおり生命の起源を地球内部の火山活動に求めていたのではということがうかがわれます。

その後、弊社から新たな試料を提供して、関連の別の国立研究機関での分析も行われました。これらの分析結果や、データは、口外することを控えてほしいと言われてきました。

ただし、その分析データや画像データは弊社に開示されました。いつか、許されれば公開したいと思っています。

 

このブログは「水素検出の不思議」などとおおげさなタイトルをつけましたが、それは、地下800mのSACLA源泉の地層に由来します。そこは凝灰岩層になっています。

 

一般的なミネラルウォーターのイメージは、ミネラルウォーター業界発祥の地、例えばアルプス山脈の山頂に降った雨が、人間活動に汚染されていない岩石層を滲み降りてくるうちに、

ミネラルを含んだ清冽で無垢な飲料水になっているというものです。このイメージは、いま日本国内のミネラルウォーター業界のマーケティングでも同じように採用されています。

 

ところが、地下から、それも海抜ゼロメートルの地点の地下から湧出してくるミネラルウォーターなどというものは、だれもイメージしてこなかったのです。

東京工業大学地球生命研究所チームは、まったく別の視点、火山活動と生命の起源という視点からこの源泉にアクセスしてきました。さくらじまのやさしい水に、どんな謎があるのか。水素検出の不思議は、次回?ブログでご紹介します。