幻の旅

何年か前にこのSACLAのホームページをリニューアルしようとして、うっかり過去のブログをすべて飛ばしてしまうという、とんでもないミスをやらかしました。

そこから気を取り直して、なんとか新装ホームページはオープンまでこぎつけているのですが、未だになくした過去のブログに未練タラタラ、、、。

そんな思い出ブログといっしょになくした写真がじつは残っていることにいまごろになって気付きました。

掘り出しもの写真から、とりあえず一枚。新型コロナウィルスの世の中になってから一般人には、どこか遠くなってしまった旅らしい旅。自分が撮った旅の写真さえ、幻のような気がします。

ヨーロッパ(写真はパリ)のレストラン、やっぱりワイン。おともの水はガス入り。

「黄砂」鹿児島では春の風物詩、東京だとニュース

昨日、3月30日は”東京、10年ぶりに黄砂”のニュースが全国ニュースとして報じられましたね。鹿児島では、春先の風物詩。鹿児島湾をはさんで対岸がかすむ光景を目にすると、ああ黄砂だなぁ、春だなぁ、と感じるわけですね。

大陸から風に乗ってくるので、当然鹿児島に限られるわけではなくて、九州全域、だいたい同じ。ということからでしょうが、九州大学が黄砂の観測や、予測、影響を研究しています。「土壌生ダスト(黄砂)の予想分布」というウェブサイトでは前日から3日間の予想動画をみることができます。それによると、今回の黄砂、昨日は沖縄を除く本土、列島全体を覆いつくしていましたが、これほどのことはめったにないので、全国ニュースになったということですね。

明日4月1日になると、大半が日本列島の南部の太平洋上に移動して、鹿児島の南部にまだかすかに残る。鹿児島は、かくしていつもの風物詩としての黄砂、というわけです。

おぼろ月夜

春は、天気が変わりやすいと言われますが、今年2021年の春は、いつもの年以上に天候の変化に振り回されたなあという方もいらっしゃるようです。

桜も、例年より2週間も早い開花となり、満開の校門をくぐっての入学式とはいきそうにないですね。温暖化が進行しているということなのでしょうか、、、

地球レベルの温暖化には、いや、地球史的には小氷河期が進行していてむしろ今後は寒冷化のリスクもあるという少数派の地球科学者もいて、筆者はどちらかというとその地球史レベルの時間軸の立場に共感していたのですが、

どうも、このところ、少数派は分が悪くなっているようで、筆者も肩身が狭くなってきました。

 

さて、おぼろ月夜。この写真をとったこの3月下旬、ぬるんだような夜気で、ふと見上げた桜花の向こうに月がかすんでいました。春先に夜の月がかすむといえば、はるか遠く大陸の砂漠から舞い上がり、太平洋上にまで漂ってきた黄砂が起こすものと鹿児島など南九州や西日本では思われます。

しかし、この夜の空気は違いました。翌日あたりに雨をもたらす湿気のある空が月をおぼろにかすませた風情。そんな風情をもたらす大気の水分、ちょっと見方を変えれば地球の複雑系の象徴、、、桜とおぼろ月。こんな風情ある夜景を見ても”水”に思いをはせる、我ながら困ったもので。

 

コロナ禍でも、、、うるおいの理由

言うまでもありませんが、人の体は表面(皮膚)も中(臓器や骨)も細胞でできています。かつては60兆個と言われていましたが今はもう少し少ない(37兆個)と言われているようです。

足の擦り傷など、こどもは、あっと言うまにつるつるに治ってしまいます。でも歳を経るにつれて傷の治りも時間がかかるように。傷ついた細胞や古くなった細胞が役目を終えて新しい細胞が生まれているのですね、いわゆる代謝(たいしゃ)作用。

コロナ禍にあって、免疫力のたいせつさが言われていますが、代謝のはたらきも、健康体のバロメータ。酸化還元電位のすぐれた水は、それだけで免疫力を高める(体内のよぶんな活性酸素を還元して無害化)、同時に代謝も後押し。体内の水分の約2/3は、細胞内にあるそうです。その細胞の入れ替わり、つまり代謝のときにも水はだいじです。

からだの表面も中も、細胞が生き生きとうるおっている状態を維持したいですね。

明けない夜はありません、ね。

2018年初日の出写真

志布志湾の朝陽

 SACLAの源泉がある垂水市でも陽性者が出ました。一年ほど前は、この地とは縁のないこと、遠く離れた大都市の、どこか他人事のニュースの感がありました。飛び火した鹿児島市内の繁華街は早い時期から外出自粛がいわれ、賑やかなときと比べるとまるでゴーストタウンのごとく閑散とみえましたが、錦江湾をはさんでフェリーで40分のこの町にはそれも対岸の火事でした。

 ふだんのこの町のニュースと言えば、桜島の爆発、噴火、火山灰による被害くらい。それからするとコロナ陽性発生のニュースは、この町の地域的な孤立感を埋めるような感じさえして不思議な感じもします。世界中の人々が日々、この災禍が収束することを祈っていることと思いますが、その思いをこの町も共有することになったわけですから。

 明けない夜はない。言い古された言い回しですが、人の世の来し方は、いろんな災禍とともにあったにもかかわらず、一夜明け、二夜明けと、災禍からときを経ることで心の平安をとりもどしては、命をながらえて来た歴史なんだろうなあとあらためて思います。

 過去のどの時代をきりとっても、また洋の東西、南北を問わず、地球上のいたるところで、ひとはその一生の中でなんらの災禍にあわず平穏無事というのはまれなこと。いつでも、どこでも、だれでもひとしなみに行き当たった災禍を受け止めるしかありません。

 被災者やそのご家族には時間を要することでしょうが、でもときがたてばいつか必ず、この世界に明けない夜はない、そんな景色が見えてくるはずと祈るばかりです。

柿、つるつる?

鹿児島の秋から冬のニュースの筆頭は、出水平野のツル。少し空気がひんやりとなってくると、遠くシベリヤから、その年「初飛来があった」のニュースに始まり、数が増えてくると地元の中学生たちが協力してツルの種類や数を数えて「今年も一万羽を超えました」などと話題になります。マナヅルが多いですね。

ところで、鹿児島市からその出水市へ旧来の道路で向かうと、出水市の目前で紫尾峠(しびとうげ)という難所越えが待っています。標高1000mの紫尾山を越えるのですから昔はたいへんだったでしょう。(峠自体は標高400m)
その山麓に地元では名湯として有名な、「紫尾温泉」があります。この温泉の湯につけて作られる「あおし柿」の話題も秋本番を告げる鹿児島の風物詩ニュースとなっています。

紫尾温泉のお湯をはった「柿専用の露店風呂」に渋柿を漬け込んで渋を抜いたのが「あおし柿」、地元温泉街でお土産として売られています。温泉の泉質はアルカリ性単純温泉で、注目すべきは「pH9.4」という点。言わずと知れた、つるつる系美人湯ですね。ツルツル系美人湯が渋柿までもツルツルの、しかも内側から美人、もとい甘〜く変身させてしまう。おそるべし、ツルツル系!
出水平野のツルの話題から始まったきょうの駄文の落ちは、つるつる!、、、ではないんです。今日の本題は、渋柿の渋と渋抜き。でもちょっと長くなりそうなので、続きはまた〜